大欲を持つ
 自民党の総裁選も終わって、福田氏が総理大臣になりました。色んな人の思惑が重なって、どっちの陣営に付くと有利だとか、どのポストになればどうなるとかテレビを見ているとすごい世界だなと思います。また、安倍前首相をみていると権力の中枢にいるという事が、どれほど大変な事かがわかります。
 さて、今回の総裁選挙は、戦国時代に似ている気もしました。どの大名に味方したかで家が隆盛になったり滅んだりするのは、血を流す戦いがないだけで今の世とあまり変わりがありません。
 今、NHKで「風林火山」を放映していますが、例えば、武田信玄などは元々の「甲斐」の国だけだった領地を「信濃」方面などへ拡大していきます。その為には、多くの犠牲も払われたことでしょう。また、拡大したらからといっていいことばかりでもないでしょう。
 同じように、会社だって、大きくなったからといって良い点ばかりではないでしょう。なのに、なぜ拡大しようとするのでしょうか?
 「大欲」という言葉があります。「大欲は無欲に似たり」という場合に使われると、その出典である「徒然草」にあるように、欲望があっても叶えず、金があっても使わないなら金がないのと同じである。−と、欲の多さを戒める言葉になりますが、言いたいのはそういう「大欲」ではありません。自分の為だけの小さな欲ではなく、他の人も幸せにすると言った大きな欲のことです。
こういうスケールの大きな欲があって、初めてやる気とかが出るし、自分も含めて社員とか取引先とかを幸せにできるのだと思います。最初は、小さな欲から始まったとしても、ある時からはこの「大欲」を意識することがトップには必要です。
−その程度の事で満足しているのか! 小さいなあ!−こんな心境です。
 総理大臣も、凄い激務だと思います。楽しいことより辛いことの方が多いに違いありません。それでも、やっていく−その為には、それを支える大きな何かがないと務まらないと思うのです。
 天下を統一した織田信長は、「天」という言葉が好きでした。異説はありますが「天守閣」を初めて作ったのは、信長の安土城だという説が有力です。「天正」という年号は、足利義昭を京都から追放した織田信長が、公卿や朝廷を通じて改元させたものです。
信長も、天下を統一していく際どこかで「天命」みたいなものを意識したのではないでしょうか。小さな事に拘泥せずに、自由に大きく考える−そんな「大欲」を持って意欲的に生きていきたいものです。