プラスとマイナス
 松岡大臣が、自殺をしました。彼は、初入閣だったので最初はさぞ嬉しかった事でしょう。それが、なぜこんな結果になってしまったのでしょうか。
 思うに、あの水道代の問題も大臣ではなくただの議員であれば表沙汰にはならなかったかもしれません。大臣という地位であればこそ問題にされたと言えます。昔から「出る杭は打たれる」といいます。自分にとっていいことが起きると他人は嫉妬の気持ちが強くなるといった事に注意せよという教えでしょう。
また、島田紳助がテレビの恋愛番組でこんなことを言っていました。「好きだという気持ちが強ければ強いほど別れの時の辛さも増大する」というのです。こういう事もよくいいますね。麻雀などで「めったにあがれない大きな手で上がると帰り交通事故に遭う」という事です。
 言わんとすることは同じで、いいことがたくさん起きるとその分悪いことの起きる可能性が増大する。というような事でしょう。しかし、企業ではいいこと(つまり儲けていい企業になること)を求めて活動をしている訳ですからどうしたらよいのでしょう?
 一つには、そういうものを追いかけずに欲を断つというやり方があります。仏教では、人間のそういう欲が人間の苦しみの元であるというような事をいいますね。おいしそうなフグには毒があります。初めからそういう危険な魚を食べなければ危険もないという事です。出家して俗世間から離れるという事で楽しみもないけれど悩みもない世界に生きるというやり方です。
 しかし、これでは企業経営では会社をしなければ問題も起きないという結論になってしまいます。
 というわけで、他の方法を考えてみましょう。それは、まずいいことがあれば必ず悪い事が起きるんだと覚悟をする事です。この前提がないとおろおろするだけで何も始まりません。悪いことを想定するのは嫌なものです。だから、人間はあまりこういう事を考えたくないんです。でも、そういう選択をしたのなら悪いことが起きてもしょうがないと覚悟を決めておくことが大切です。もちろん、それに対処できる方法(保険など)があればやっておくことは重要です。
 次に、悪いことの発生率を低くする努力です。これは、人間の嫉妬心に対処する方法を考えるという事です。今はやりませんが、昔名古屋では嫁入りなどで菓子まきをしました。何かおめでたいことがあるとみんなを招待して、ご馳走をする−そういった事をよくやっていました。また、伝統的な名家では慈善事業に取り組んでいる事が多いように思います。
 強い横綱が嫌われますね(昔の北の湖とか今の朝青龍)。彼らの評判がよくなるとしたら「実るほどこうべを垂れる稲穂かな」という教えのように謙虚になる事しかありません。
 こうようにうまく人間の気持ちをコントロールできるようになることも、企業経営では重要な事だと思います。