商売の着眼点
 先日、ある経営者の方がこんな事を言われていました。アメリカのゴールドラッシュの時、今のリーバイス社は金を掘るのではなく金を掘りに来た人にジーンズを売って大儲けをしたと。これを知った時、「なるほど」と思いました。金は掘れるかどうかはわかりませんが、ジーンズを売れば必ず儲かります。頭がいいですよね。
 この事からは、二つの教訓がわかると思います。一つは「人が集まる所で商売をやれと言うこと。言い換えれば人が集まれば何かの商売になるということ」もう一つは、「直接的な事は儲かりそうに思うが実は間接的な事の方が儲かるということ」です。
 さて、前段の人が集まれば商売になるというのは、一昨年の万博の折にも思いました。自販機に列ができたり、土産物屋に入れないという事を経験したからです。商売には何かのノウハウが必要だったりしますが、ある意味では人が集まる場所であればそんな事も必要がなくなります。ラスベガスはもともと砂漠で何もないところですが、カジノを作って人を呼び込みました。その為にはいろんな工夫や投資をしています。大きく賭ける人はホテル代もタダです。ですから、ある意味では何でもいいですから人が集まるような工夫をすることが商売では大切だという事なのでしょう。また、そう考えると名古屋駅前などの土地が高いという事実は、それだけその場所がお金を生み出す潜在力があるという裏返しでもあると言えます。
 次に後段ですが、これで思うのは最近のダイエーやイオンです。最近のダイエーの売り場は、家電は「ベスト電器」が入り衣服には「ユニクロ」が入っています。自分の所で売ればもっと儲かるはずではありませんか。なぜそうなんでしょう?これは、「博打は胴元だけが儲かる」という事と似ています。博打を打つ人は儲かったり損したりしますが胴元は必ず儲かります。以前、明治時代の写真集を見たときりっぱな建物の三越百貨店の写真がありました。三越はもともと呉服店でした。その当時でも呉服屋はあったでしょうがなぜ、三越は今日でもこんなに隆盛なんでしょう。それは、服を売るだけでなく胴元になったからなんじゃないでしょうか。
 ところで先日、金を掘りにきているわけではありませんが、テレビで浜松市がブラジル人の工場労働者がすごく増えているという内容の放送をしていました。また、その人たち用のビジネスが色々できているという事でしたが、考えればビジネスというのは、流れを読んで先に待ち伏せをしている漁のようなものなのかもしれません。大漁のためには、5W1Hではありませんが、どこでいつどんな風に網を仕掛けたらいいのかを考えなくてはいけません。うまく網をはって待っていればあちらの方から魚は入ってくるということなんでしょう。