たいへんな時代
たいへんな時代です。青木建設の破綻時、小泉首相は「構造改革が進んでいる証拠だ」と語りました。経営者はその内、景気も回復するだろうと自分にいいように考えがちですが以前のような社会はもう来ないような気がします。ダイエーも何とか潰れずにすんでいるようですが、本当に儲かっているんでしょうか?ダイエーは土地の値上がりと共に急成長し、そのやり方は今でこそ非難されますが、あの当時は間違っていませんでした。ただ、本業で儲けるのではなくて、付加的な部分で儲けることをずっとしてきたのでそのひずみが今、出ているのでしょう。経営者の多くも、こういう事がわかっているようでわかっていません。
ある呉服屋が、大量の在庫を抱えてどうにもなりません。そこで主人は「仕入れ価格の半値で売ってこい」といい、ほぼ商品を売ってしまいます。今度は、その金で「問屋から捨て値で商品を買ってこい」といい、これを安値で売ります。こうする事で危機から脱出したといいます。今のジャスコの戦前の姿です。
身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれという諺があります。人間は、もがくと沈みますが案外力を抜くと逆に浮きます。ゴルフでも、力を抜いて打った方がよけいに飛んだりします。
冷静になって、それこそ裸一貫という気持ちになると焦りが消え、本当の姿が見えてきます。
自分に降りかかっている重しをどうはねかえせばよいか。日本の車メーカーは、いわゆる「廃ガス規制」の際、苦労しましたがその為に技術力が高まりました。人間には、秘められた力があります。従来の成功体験とかにとらわれず、いろいろな出来事から学ぶ気持ちを持ち、謙虚に自分や会社のことについて考える。その結果、経営でいかに決断できるかが重要なのです。
自分にとって嫌な結果であっても、そちらの方が近道のこともあります。経営が苦しい時、ついそんな事までしなくてもとか考えてしまいます。しかし、経営者は命令されてするのでなく自ら考え決断しなくてはいけないのです。
いくら世の中が変わっても、人間が生活している以上仕事がなくなる訳ではありません。形が変わっていくのです。構造改革というのは、言い換えれば「やり方の変革」と言ってもいいでしょう。お客さんがいいと思えば、そのやり方が普通のやり方になっていくのです。そのやり方が自分にとって好ましいかどうかは関係ありません。先日も、旧長銀の新生銀行がインターネットでどの銀行に対しても振込料がただというサービスをしているとマネー雑誌に出ていました。以前の長銀では考えられないことです。同じ組織であっても、ちゃんとできるのですから、やはり気持ちの問題です。
もう一度、身を捨てて自分自身と自分の会社を見つめ直してみましょう。